またも果敢、勇敢の技巧派が勝つ ウシク、フューリーを返り討ち



ということでとりあえず今朝のメイン、取り急ぎ感想です。
他にも昨日色々ありましたがまた後日、ということで。


オレクサンドル・ウシクとタイソン・フューリーの再戦は、初回互いに少し探り合いという印象。
だが、ウシクは前回同様、下から煽るような左を早速見せる。前回のイメージをフューリーに思い出させるかのような。
この初回、採点どうなのかよくわからない。ウシクの「攻め数」でウシクかな、と思うが、フューリーのパンチの印象は、リングサイドだと違うのかも、という、映像視聴では如何ともし難い印象。一応ウシクに振る。

2回、フューリー左ジャブ増やす。ジャブの間合いでフューリーがパワーを出せる。フューリー。
3回、ウシクが対応。フューリーのジャブに左ストレート、クロスの上下を厳しくリターン。
フューリーは右でウシクのボディを狙い始める。全体を見てややウシク、という印象。

4回、互いに際どく外し合う。ウシクの左クロス、肩越しに狙う。ウシク。
5回、フューリーが仕掛けた?揉み合いで、互いに打ち合う。これは小柄なウシクにとって損。
離れてフューリーの左アッパーが飛ぶ。右ボディも。ウシク少し怯み、足を使って後退。フューリー右アッパーもヒット。
ウシクはレバーパンチ返すが手数減る。この回、クリアにフューリー。
ヒットがあるとパワーの差が出る。ウシクがかなう限り避けたい展開になってしまった3分。


6回、しかしウシク立て直す。ガードの外から巻く左フックを端緒に、コンビネーションを繰り出し、左のヒット。逆ワンツーで追撃。
小柄ながら、攻撃ルートを見つけると果敢に打っていくウシクに、改めて感嘆。ウシクの回。
フューリー、良い展開を続けさせてもらえなかった。痛い失点。

7回、ほぼ互角だったがウシクが左ヒットして抑える。ウシク。
8回、フューリー少し押され気味。ウシクが下から入って上へ返すパターンで攻める。フューリー、ジャブから右は強いが、食い止めきれない。ラスト、ウシクが出る。「攻め数」でややウシクか。


9回、フューリーは右ダイレクトリードから入って、突き放してからクリンチ。しっかり決めてクリンチしよう、と決めた模様。
小柄なウシク相手に有効な選択。フューリー、スイッチしてボディ狙い、小さい左のチェックフックものぞかせる。
余裕が無いのかバックハンドも散見。フューリーの回。
10回、フューリー引き続き、打ってはクリンチ戦法継続。ウシク、きついところだが抵抗。左ヒットして反撃に出る。最後打ち合い。
前半フューリー、後半ウシクで、フューリーに振るが、迷う回。

11回、ウシク速いコンビネーション。フューリー疲れてきたか。終盤だがテンポをほとんど落とさないウシクに対し、後手を踏み始める。
スイッチして右ジャブ応酬など、フューリーも頑張るが、ウシクが左ヒットして取る。ウシク。
12回、ウシクが右フック飛ばす。フューリー右アッパーなど返すがヒット少ない。ウシク、ワンツー端緒に攻勢かけて締め括り。ウシク。


公式採点は8対4で三者が揃い、ウシクが判定勝ち。まずはクリアな返り討ちというところ。
さうぽん採点は迷う回もありつつ、ウフウウ、フウウウ、フフウウ、というところで、同じく8対4でしたが、7対5もあるかなと思った次第。
しかしラウンド毎を見ても、全体を見ても、ウシクの勝利は間違いないという内容に見えました。



計量でかなり重く仕上げたというタイソン・フューリーでしたが、着衣のままだったことも含め、実際どうかはわからないと思っていました。
いざ試合になると微妙な印象で、それこそ先のエマヌエル・ナバレッテじゃないですが「重さ」に振ってそれを押し立てる、という感じではない。
さりとて軽やかでもないし...ウシク対策としては、重いパンチでしっかり突き放しにかかり、懐に入られる前にクリンチで止めて、という終盤の闘い方を、最初から割り切って出来ていたら違ったかも、という想像もしました。

しかし、試合終了直後の振る舞い(跪くウシクを労うような仕草を見せました)も含め、この大柄なヘビー級は、その傲慢で偽悪的なキャラクターとはまた別の貌を持ってもいるのだろう、と改めて思います。
奇矯な言動、ラフでトリッキーな闘いぶりも、また彼の真実ではあるのでしょうが、どこか非情になりきれないというか。
彼なりの情緒で、という条件付きではありますが(笑)どこかクリーンで正直なところがある、と見えもしますね。
今回の試合にも、そういうところが出ていたのかな、という印象を持ちました。



そして、改めて果敢、勇敢で、なおかつ技巧的な闘いを存分に見せたオレクサンドル・ウシク。改めて凄いボクサーだと...今更言うのもどうかというくらいですが。

体格のハンデ、パワーで劣るところを、それでもかなう限りの力を込めて打つ。
大柄な相手に様々な攻撃ルートを探しつつ、止むこと無い足捌きと体捌きによる防御を駆使し、フューリーの持つ優位性との差を埋めていく。
大柄で頭脳的、そして技巧的でもあり、なおかつラフでトリッキーな難敵中の難敵、フューリーを、しっかり返り討ちにした闘いぶりは、12ラウンズの間、まさしく目を離せない見どころ満載の、濃密なものでした。

それにしても...現代の、スーパー・ヘビー級の時代、と言うべきヘビー級において、アンソニー・ジョシュアとタイソン・フューリーに二度ずつ勝ち、ダニエル・デュボアにも勝っているというウシクの戦績は、もう歴代のグレートとの比較をする以外あるまい、というレベルに来ています。
かつて東欧の、或いは共産圏には、最初からプロという選択肢を持たなかったり、その道を立たれたりしたアマチュアの名選手が何人もいますが、そういった選手達が実際にプロになったら、という当時の想像、仮定の中で、考え得るベストのボクサーが、今、我々の眼前にいるのではないか。そんなことも思います。

そして、戦禍の母国ウクライナにあって、語り尽くせるものではない苦衷を抱えつつ、こんな試合を見せてくれることもまた、改めて畏敬の対象ですね。
ヘビー級の持つ、ノックアウトのスリルとはまた別の形で、見る者の目を惹き付けて放さないチャンピオン、オレクサンドル・ウシクに、改めて拍手です。


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しかし今朝は参りました。メインを見ようと思ったら画像が止まり、問題発生という表示が出て、画質が落ちて、と思ったら止まって切れて、という繰り返し。
しかも何故かメインだけ、場内音声のみの実況無しでした。これはまあ別に良いんですけど。

最初はPCで見ていたのですが、どうにもならないので、TVに刺してあるFireStickを通じて、少し遅れるけどディレイで見ようとしたんですが、こちらも同じような症状。
しかも追っかけ再生したいのに、見始めたらすぐ、ライブ視聴に戻ってしまう。
なんやかんややっているうちに、なんとか落ち着いてきて、結果知らずに見られましたが...。

そりゃ、ネット配信というのは状況次第でこういうこともままありますが、やっぱりPPV料金払っててこれはなぁ、と思ってしまいますね。
世の中何でもネットに移行していますが、こういうときはやっぱりTV放送の安定感が恋しくなります。なんともかとも。