結局、双方が不幸なだけ 和田まどか、ネスビット欠場で相手変更

 

 


先日取り上げた、11月26日、矢吹正道vsミエル・ファハルド戦のアンダーで、ニュージーランドで不当裁定を受けて敗れた和田まどかの試合ですが、当の対戦相手、エマ・ネスビットが「事情」により試合出場が困難に。
対戦相手が、タイのワッチャラポーン・ナムポンに変更になった、とのこと。
試合の名目は、WBA女子アトム級挑戦者決定戦であることが維持されるようですが、これは最低ラインですね。


こちらは本人のX投稿と記事です。速報、ですね。

 

 

 

その後、さらに本人の思いを語った投稿。
そして、コメントを読んでいくと、どうやら、当のエマ・ネスビットが、精神的苦痛で試合が出来る状態では無い、らしい。
和田まどかの元には、そういう話が伝わっているようです。

 

 

結局、ニュージーランド側の「やらかし」...公正な裁定を下す意志を最初から持たず、何が何でも地元選手を勝たせようという「愚行」の結果はこういうものだった、ということです。
双方、どちらも不幸になっただけ。
馬鹿な奴がニュージーランドにいて、馬鹿なことをやった。
それが知らしめられ、ふたりのボクサーが嫌な思いをしただけです。

 

本当に、無茶苦茶な裁定で勝った(勝ちにした)ところで、先のことを考えれば、何も良いことなんてないですね。
目先のことしか考えられない、浅知恵としか言いようがない愚かさを、これ以上、ボクシングに持ち込まないでほしいものです。

 

 

2回、左アッパー被弾で暗転 栗原慶太陥落、富施郁哉奪冠なる

 

 

そういうことで昨日のバンタム級サバイバル、日本チャンピオンの栗原慶太が、元チャンピオンの富施郁哉に判定負けで王座陥落。
富施が三度目の日本王座獲得を果たし、バンタム級戦線の主要キャストに名乗りを上げることとなりました。


判定は5日以後のOPSSで、5対0がふたり、4対1がひとり、いずれも富施のリード。
初回は富施が左ヒットで取って、2回は栗原が左のレバーパンチで盛り返す。
ところが、好事魔多し。栗原右をミスし、身体が前に出たところに富施の左アッパーがクリーンヒット。
ダウンせず凌いだ栗原ですがダメージあり。
3回には出血、4回またワンツー食って足が止まるなど、連続失点で折り返しへ。

 

途中採点が上記の通りに出て、6回から栗原、さらに圧かける。
左右を振り回しておいて、インサイドに右ショートストレート。
7回、富施のヘッドスリップで外されても構わず前進、相打ちだろうが、お迎えありだろうが関係なく強打を狙う。
8回、栗原の右ヒット、富施後退。

 

打たれてもいるが強引に攻めきる、と腹を括った栗原の猛攻は、まさに修羅の如し。
6から8は栗原が抑えた?しかし9回、栗原の攻めに対し、富施が要所で右ジャブ連発。栗原が作った攻勢の展開に「ひび」が入る。
10回も栗原出るが、ラスト含め富施の右ジャブが目を引く。

 


判定は、後半栗原の巻き返しも及ばず、6対4で三者揃い、3-0で富施の勝利。
9、10のジャブがなくば、どうなっていたかわからない僅差でした。
それはつまり、栗原の追い上げ、その凄まじさが反映された採点だった、ということでしょう。

 

ですので、やはり2回、富施の左アッパー、あの一発は本当に大きいものでした。
以前みたいに安易に打たれず、外しながら攻める流れに乗りつつあった栗原ですが、それでも全部完璧にとはいかず。
その前の左ショートの被弾を取り返そうと?少し前のめりになった一瞬を捉えられてしまいました。

 

そして、それを逃さず捉えた富施は、その後の、栗原の猛反撃に遭いながらも、何とか凌いで、ラスト二つの立て直しに成功しました。
悲願の返り咲きを果たし、来年以降、活況の日本バンタム級シーンにおいて、台頭著しい若い世代との対決が待っていることでしょう。

 


数度の王座獲得歴を持つベテラン同士、死力を尽くした、という趣の、濃密な10ラウンズでした。
明暗分かれた両者ですが、傍目の勝手ながら、「暗」の重さ、辛さを感じるよりも、両者ともに素晴らしかった、と称えたい気持ちの方がまさる。そんな試合でした。

 


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セミファイナルの武藤涼太は、体重超過のヴァン・ハイ・グエンを上下のコンビネーション攻撃で終始圧倒、5回TKO勝ち。
右リードで突き放し、左右ボディを打ち込み、左右と上に返す。グエンをほぼ、ロープに貼り付けにするワンサイドマッチでした。

グエン、前日の計量失格は、本当に落とそうとしたものか、しんどくなる前に文字通り「降りた」のか、よくわかりませんでしたが、実際構えると、小柄ながら肩や胸板は厚みがあり、これはどうかな、と思ったのですが、試合では武藤がほとんど一方的に打ちまくりました。


名古屋の名門、松田ジムのホープですが、MTジムとも関わりが深いとか。
プロポーションは、中谷潤人のフェザー級版、にちらほら見えたりも。よく見ると、身長の割にリーチは短めですが。
実際に「中谷2世」とでも言えるような選手になったら、それは即、武藤の大成を意味するでしょうが、昨日の試合を見ると、いずれ将来、そうなる可能性ありではないか、と思ったりしました。
まだ歳若い選手だし、徐々に相手のレベルを上げていって、強くなってほしいものです。

 

 

帝拳からアマチュアのホープふたりがプロデビュー。
高校3冠(ライト、ライトウェルター級)の古城佑馬、プロではフェザー級でデビュー。
179センチと長身のサウスポーで、ケネス・スペロ(3勝2KO無敗)を2回にTKO。

右リードジャブが強く、数が出て、ボディ攻撃から左右のコンビもよく決まって、2回にストップ勝ち。
合間に小柄なスペロが返す左フックをヒットされていたが、これは相手が打てる、当てる力のある選手だったということか。
B級デビューとはこういうことなんだろう、という印象でもありました。
正確なパンチを、攻撃的なスタイルで数多く繰り出して勝ちました。

 

しかし、相手との距離の差、そして体格差があったのも確か。
ステロは過去3戦をいずれも122ポンド+α、という体重で闘っていますし。
いずれ試合数を重ね、相手との距離、フレームが合う相手と当たる時が勝負です。
しかしその闘いぶりは、可能性を感じ、好感を持てるものでした。今後に期待です。

 

 

中山三兄弟の長男、23年全日本王者の中山颯太は、56キロ契約6回戦。
サウスポーのウェンデル・ババソルに対し、遠目からでもジャブ、右ストレート、アッパー伸ばし、左ボディも。全部当たる。
けっこうリーチがあるとはいえ、サウスポーどうこう一切関係ない。その精度はさすがとしか。
2回にボディから上へと打ちまくり、ババソルが手を返せなくなると、早めのストップ。圧勝でした。
無理なことはせず、落ち着いて、正確な攻撃を断続的に繰り返す。デビュー戦からもう大人。そんな印象でありました。


デビュー戦での馬鹿試合(失礼)で注目を集めた?B級デビュー三戦目の浅井陸は、ジェルソン・アリゴラを3回、タイミング抜群の右ショートクロスで「斬って」TKO勝ち。
こちらも徐々に落ち着きが出てきて、ここから本格的なホープとして名乗りを上げてくるか。

 

高優一郎はタフでラフ、変則と、厄介なクラウデバン・セセを6回TKO。
9勝(無敗)でKOはふたつめ。倒したくて少し無理をする?場面もありましたが、最後は相手コーナーが棄権しました。

 


第一試合の4回戦は、葛西裕一主催のGLOVESジム、梶哩惟河が、FUNABASHI E-BOXジムの多田太郎を3回、ダウン応酬の末、逆転TKO。
両者果敢に狙い合って、防御の不備も抱えつつ打ち合いました。葛西会長、所属のプロ選手初出場とのことでしたが、この初勝利は嬉しいでしょうね。

 

 

ベテラン対決、生き残るのは? 栗原慶太、富施郁哉激突

 

さて今日は毎月第一土曜日、ダイナミックグローブU-NEXT配信の日です。
内山高志のKODジムに移籍、亀海喜寛の指導も受け、ベテランながら充実の強打、栗原慶太が、元チャンピオンのサウスポー、梅津奨利戦に続くタイトルマッチとなる富施郁哉と対戦。
強打と技巧、ベテラン対決がメインです。
試合の見どころ、選手紹介など詳しく紹介されています。

 

 

日本のバンタム級シーンは、4団体時代の今ということもあって、何人かが世界タイトルマッチの出場選手を構成するのが常になっています。
もし昔日のように、世界王座がひとつだけ、アジア地域タイトルもひとつ(OBF=OPBFの前身)の時代だったら、このメンバーで日本、東洋の王座を争奪していたのだろう、と思うと、もう昭和30年代、40年代の上を行くんでは、と思う充実ぶりですね。

 

現在「国内組」のトップ、と言うべきが、この栗原慶太であり、若い伊藤千飛(WBOアジア)や坂井優太とて、まだ栗原の上に置くわけにはいきません。
実際に対戦して勝って、初めてそう言える。それが現時点での評価です。そうあるべきです。
そして、その対戦の勝者が、晴れてこの上、この先...世界へと進むべきだと思います。

 

そして、その国内の活況あらばこそ、栗原は当然のこと、富施郁哉にとっても、一発逆転というか、一気に再浮上するチャンスなわけです。
目を離せない一戦と言えましょう。楽しみです。

 

と、栗原の世界ランクについて、本人による、このような投稿あり。

 

え?と思ってWBAのランキングを確認したら、8月は14位に入っているのに、今回の試合を目前にして、9月のランクでは名前が消えています。
試合の結果が悪ければ仕方ないでしょうが、試合する前にこんなことになるとは。
まあ、他との兼ね合いとか、他にええ顔したんやろうな、とか...さらに言えば、所詮はこんな、ええ加減なものや、と...傍目の者は言えますが、当事者にしたらやっぱり、嫌なものでしょうね。
まあ、今日勝てばまた、話も変わってくることでしょうし、何もWBAだけが世界では無いのですし。切り換えて頑張ってほしいものです。


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こちら、セミの武藤涼太は、WBO1位まで上がった和製ロマチェンコ、藤田健児を番狂わせのTKOで下してからの初戦。
ここはひとつ「ええトコ」見せて、藤田戦勝利がフロックで無いところを証明したい一戦。
...なのですが、こないなことになりました。

 

 

ヴァン・ハイ・グエンという選手、一度目で500グラムオーバー、再計量でも300グラムオーバーとのこと。
相手の戦力がよくわからないカードでしたが、とりあえずよろしくない話がおまけについてしまいました。
とはいえ、まずはしっかりやって勝たないといかん、ということに変わりなし。
問題は、勝ったとて、相手がどうこうという話になってしまうこと、ですが。他人事ながら腹立たしいものですね、こういうのは。

 

長官殿、改めて健康不安に言及 フューリー、ジョシュア戦会見にこぎ着ける

 

 

さて、12月11日、英ウェールズはカーディフで開催と発表されたものの、その後も、まさかの「発表してから中止」になりかねないような話が飛び交っていたタイソン・フューリーvsアンソニー・ジョシュア戦ですが、先日無事会見にこぎ着けた?
まあ、さすがにこれで、今から「やっぱり止める」なんてことも...無いだろうということにしておいて、会見についての記事です。

 

 

 

 

ビッグマッチというのは、確かに周辺の話...長年に渡る英国のスター同士の対決、興行規模や配信について言えば、間違いなくそうなのですが、試合自体がそこまで凄いものになるのかどうか。
元々双方に、傑出した部分と、欠落した部分が共に大きくある者同士で、そこへきて、ボクサーとしてはピークを越え、厳しい結果も出た後。
そこからさらに時間を要してやっと今、です。
もちろん、スーパーヘビー級、という言い方をすれば世界有数のボクサーである両者ですから、ここで意地をぶつけあって、好ファイトを見せてくれると、期待もしてはいますが。

 

 

さて、記事中の言及は僅かですが、以前から言われている...というか、脳腫瘍の症状が徐々に進んでいる、と本人が言っているんですが、サウジ娯楽庁長官トルキ・アルシャイフが、自らの健康不安を再び会見の場で公言しました。

 

「私は長くここにいることはできないだろう」
「私はこれをやり遂げる。2年後にこのことを覚えているかどうかは分からないけれど。」
「ここ4ヶ月間、私の体調は良くありません。私はただ、ファイターたちのためにここにいるのです。私は映画『最高の人生の見つけ方』のジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマンのような存在です。」
「この試合を必ずやり遂げたい。」


例に挙げた映画は未見ですが、要するにあまり時間は残されていない、ということ、でいいんでしょうか。
井上尚弥の次戦は、井上の試合を手がけたい、というこの御仁の意志から出た話なんですから、フューリー、ジョシュア戦が「最後の仕事」みたいになったら、こちらは話自体が無くなるということもありうる?
まあ、そうなったらなったで、何とかする、出来るのが井上尚弥の「実力」でもあるんですけど。


少し前に触れた、11月1日(日本時間)のカネロ、エムビリ戦は、サウジ挙行で押し通す、みたいな話も出ていて、何か色々、大丈夫かいな、と...サウジ情勢、色んな意味で予断を許さない、というところですね。

 

WOWOWでフォスター、ナバレッテ配信決定/PBC興行、行方不明?

 

 

さて先週「情報解禁」があった話題ですが、DAZNにも配信の記載がある、10月25日のSフェザー三団体統一戦、オシャキー・フォスターvsエマヌエル・ナバレッテ戦が、WOWOWオンデマンドでもライブ配信されます。

 

 

この試合はトップランク主催の興行で、アメリカではDAZNが配信するのでしょうが、日本ではWOWOWに。
やっぱりコメンタリー付けてやってくれるというだけで、こちらとしてはありがたい。
翌日のTV放送もあるので、録画出来るのも同じくです。

この試合に関しては、DAZN日本でも平行して配信するかもしれません。「まもなく配信」、及び番組表には記載が残っています。
ただ、DAZNは素材流すだけで、別料金いる場合も多いし、ファンとしてはどうも有り難みが薄いですね。
もっとも、それでもこれだけ海外ボクシングコンテンツが集中すると、ボクシングファンとしては基本的に、外すわけにいかないのも事実で、それなりにビジネスになってはいるんでしょうが。
もちろんJリーグやプロ野球などと比べるわけにはいかないにせよ。

 

 

さて、そのDAZNですが、先日イサック・クルスの試合配信が、DAZN日本では無くなった(アメリカなどでは普通に配信あり)のに続き、10月17日のセバスチャン・フンドラvsエルマル・ハドリベアイの配信予定が消えています。

 

 

こちらの興行は、先日のクルスの試合同様、PBCの主催。
アメリカではターナー・ネットワークのTNTがTV放送、ネット配信はDAZNが受け持つ形態のシリーズです。
非PPVのイベントとして、その成否が今後、注目されるところですが、日本に於いてはもうひとつ、別の注目ポイントあり。
セミにブランドン・フィゲロアvs亀田和毅の一戦がラインナップされているからです。

 

とりあえずDAZNで配信あるだろうと思っていたら、無くなって、ではWOWOWが上記のフォスター、ナバレッテ戦同様に放送配信するのかな、と思ったら、空白になっていたWOWOWエキサイトマッチ、その日の放送予定に、PROBOX興行のジョシュア・ケビン・アントンvsフレイディス・ロハス戦が入りました。

 

今のところ、DAZNのトップランク興行が、WOWOWで放送配信されるパターンは、今後もあり得るようです。
しかしPBCについては、少なくとも9月10月と、WOWOWの放送配信予定には入っていません。

 

ならば、PBCの試合配信の権利はどこ行った、という話になります。
先日のイサック・クルス(対ネストール・ブラボ)の試合は、DAZN日本のアーカイブには見当たりません。
もうPBCとの契約が切れたAmazonPrimeVideoでは、やはり検索してもヒットはしません。

 


現状を推察するに、ひょっとしたらWOWOWがPBCの放送配信権を抑えてはいるが、月に二度三度もライブ配信をする予算が出ないため、後日録画放送に回す、と決めたのかもしれません。
だとしたら、なかなか厳しい話ではありますが、昨今の情勢を考えるに、いかにもありそうな話です。
WOWOWはそんな中、テニスやサッカーで、どうしても色々と「削る」わけにはいかないスポーツコンテンツを抱えていて、ボクシングはどうしても3番手以下、に回るしかないのでしょうね。
まあ、録画でも見られるならまだ良い方かもしれません。それもないとなれば...今後が不安になりますが。

 

 

矢吹正道、次戦はLemino配信 11.26、強打ファハルドと指名試合

 

 

噂になった時点で、ファンの多くにとって安堵、待望の話でした。
矢吹正道、次戦はLemino配信の試合に出場。
11月26日、IBFフライ級の指名試合で、強打ミエル・ファハルドを迎え撃つ。
会場は大田区総合体育館、ネーミングライツで今は EVARA WAVEアリーナおおた、というらしいですが、お馴染みの中規模会場での試合となります。

 

 

大箱の大イベントではないですがメインイベンターとしての起用。その実力評価からして、まずは相応しいところ。
相手はアルゼンチン遠征での挑戦者決定戦で、初回KOを決めたフィリピンのパンマーパンチ、ファハルド。
以前はタノンサック・シムシーの挑戦を受けた元OPBFライトフライ級王者で、判定負けで陥落したものの、タノンサックをダウンさせています。
来日はたぶん二度目。勢いに乗っているところでしょう。要注意です。

矢吹はフライ級でも減量がきついと言われ、スーパーフライ級でアンドリュー・モロニーと闘うのでは、という噂もありました。
その辺の話は、今回の「(配信)移籍初戦」を勝ち上がって以降、ということでしょうね。

 

 

興行のラインナップで目を引くのは第一試合。
ニュージーランドで疑惑の裁定を受けて敗れた和田まどかが、当の相手エマ・ネスビットと再戦。

この試合を日本に持ってくるのは、話としては当然ながら、とはいえそれを引き受けるとなると大変だろう、と思っていたのですが。
この辺は大橋秀行会長に拍手するしかありません。これぞ「大手ジム会長」の面目躍如です。


ただし、平日15時半開始興行の第一試合、というのは如何なものか。
これを敢えてセミファイナルに置くとかすればいいのに、と。
「どうせなら」というと言い方悪いですが、ここはさらに、大胆な発想がほしい。今からでも考え直してくれませんかね。

 


あとは大橋ジム勢が出場するカードが並ぶ。
石井武志、もう初防衛戦を組むとは。相手未定というのも何だかなあ、ですが。今から「おお」というカードが来るとも思えません。

武居由樹は再起二戦目、大嶋剣心と。闘志や意欲がある相手だが、負けが込んでいるさなか、であることも事実。
大橋会長が、武居の現状を心配している、それがよくわかるマッチメイクです。

藤木勇我、プロ3戦目はフィリピンのロネリック・バレステロスと、WBCユース、ライト級王座決定戦。
当初「三大世界戦」発表、と銘打たれていたようで、これも数に入っていたのでしょうか?

力石政法はフィリピンのメルチョール・ロダと対戦。
矢吹、力石兄弟が同日に試合するのは久し振りとのこと。

これまた「ドラフト1位」級のルーキー中山聖也、2戦目。ヴィンセント・ラカールと対戦。

 


横浜BUNTAIか大田区か、ことによるとホールか、とも思いましたが、大田区での興行となり、試合数も多いです。
平日15時半開始はなかなか...週末では会場が取れないんでしょうけど、厳しいものあり。
選手個々の応援も、チケット販売の上で重要なはずですが、これでは行かれない、という声もありそう。
いつものことですが、この辺は苦慮されていることでしょう。しかし...難しいものですね。

 

 

帝拳勢、アンダーで明暗 松本二度目の戴冠、坪井初黒星

 

 

メインも含めると、帝拳ジムから三人の選手が世界戦に出ましたが、結果として、勝ったのは松本流星のみ。
アンダーのふたりも明暗分ける結果でした。


坪井智也は、ストレートパンチャーとしての迫力が意外に見えないリカルド・マラジカ相手に、序盤、自分から行ってバッティング、カットするという最悪のスタート。
しかしセコンドにカットマンとして入っていた、ルディ・エルナンデスの止血は見事。
2回以降、画面で見ている限り、ほとんど気にならないレベル。もちろん、追撃をほとんど打たせない坪井も同様。

序盤は相打ちも散見されるが、概ね外して当てて、坪井ややリードで推移しているように見えたが、4回、坪井が出たところにマラジカが右アッパーで迎撃。
芯食ってはいない?と見えたが、坪井が下がり、マラジカが追う。
この辺りから徐々に、坪井がロングの距離で外しきれず、マラジカがサウスポーにスイッチしての右フックが当たるように。

中盤は互いにヒットあり、打ち合う場面が増える。
坪井は過去の試合のように、誰がどう見てもワンサイド、打たせず当てまくる、という展開にならず、頑張って攻めないと、という風。
ファイターとしての懸命、ではあるが、パワーに欠けるので、当てても相手が弱らず返してくる。思うようにいっていない。

ポイントどうかなあ、と思っていたら、8回終了後のOPSSでは5対3が二人、4対4がひとりの2-0で坪井リード。
あ、まだ勝っているか、なら残りイーブンで収めたら勝てる、と思ったところ、そんなに甘くありませんでした。


坪井が攻める中、過去の試合映像では、ストレートパンチを矢継ぎ早に打って攻めていたマラジカが、割と構えて迎撃、カウンターに比重をかけている。
迫力は感じないが、坪井が攻めないかん、という風で必ず「来る」ところ、坪井に一打のパワーが無いこともあって、余裕も見える。
坪井が右クロス、4連打と攻めるがリターン、カウンターの数、精度で上回り、気付けば序盤は気にならなかった傷からの出血も再び。
坪井は最終回、懸命に攻めるも左フックをカウンターされ、追撃されて逆に失点。ジャッジ2者の採点のとおり、ラスト4つを全部落として、逆転判定負けとなりました。


プロ転向後、ほとんど打たせず、自分だけ当てるという、絵空事を現実にするような試合運びで勝ってきた坪井ですが、大柄なマラジカ相手に、その試合展開を再現出来ませんでした。
序盤は出血をしっかり止めてもらえたこともあり、まだペースは取っていたが、元王者のベテランではなく、上昇期の上位ランカー相手の攻撃に脅かされると、攻撃の威力に欠ける弱みが徐々に見えてきた、という試合でした。
ここまで相手を弱らせることが出来ないと、世界タイトルマッチではきついのでは、という懸念が、そのまま形になった、とも言えましょうか。
本邦初のアマ世界チャンピオンは、それだけで歴史に特筆される偉業ですが、プロの「勝手」はまた違い、今回は撥ね返された。残念な結果となりました。


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松本流星は、ラッセル・アコスタとのWBO暫定王座決定戦に判定勝ち。二度目の王座獲得となりました。

相手は過去の試合映像から受けた印象より、数割増しで強かった。
もっと適当に、雑に振る選手と見えましたが、外から打つパンチは少なく、たまに「こんなんもやっといて」という感じで、本気のやつはインサイドを鋭くえぐるパンチばかり。
右ストレートリード、リターンにカウンター。左フック、左右アッパー。いずれも予想外に強くて切れがある。
さらに、ここ最近のキャリアで、105ポンドに落としたのは二度目。普段108ポンドで闘っている体格面では、松本を上回ってもいました。

まさか松本流星本人が「話が違う」なんて、努々思ってはいなかったでしょうが、傍目のこちらはまさにそんな気持ち。
しかし松本、堂々と迎え撃つ。サイドに回って左ショート、アッパー上下、ワンツーと鋭く繰り出す。ハイレベルな攻防が続きました。

4回、ボディ攻撃でアコスタを怯ませた松本、5回は右サイドへ出て上下のヒットを重ねる。
しかしアコスタ、6回に反撃。7回も左フックヒット。激しいラリーが8回、9回と続く。
9回、松本のボディでアコスタ腰を引く。11回、さらにボディを打たれたアコスタ、さすがに失速。パンチにパワーが乗らなくなる。
最終回、アコスタ頑張るが松本が抑えて終了。判定は7対5、8対4、10対2の3-0で松本でした。

 

全試合見終えて、すんなり、要らんことを考えたり思ったりせず楽しく見られた、という意味では、この試合が、この日一番の好ファイトだったのでは、と思います。
ラッセル・アコスタは思った以上の好選手で、強かった。拍手したいと思います。
そして、王者攻略ではないとはいえ、体格ではライトフライ級相当だった上位ランカー相手に、倒せなかったとはいえ、12ラウンズ、攻防ともに質を落とさずに打ち勝った松本も、またひとつ、良いキャリアを積んだといえる試合でした。

ただ、打たれる場面が目に付いたのは今後の課題でしょうか。ほとんど芯は外していたと見えましたが「まとも」なのもありましたし。
これから、こういう大柄な相手が、105ポンド前日計量からのリカバリーを成功させてくるパターンも多いでしょうし、もう少し、対応の仕方に考慮は必要かもしれませんね。