堤駿斗、海外初戦で快勝 イタウマ、初回KO 週末感想その2

 

 

昨日の記事で取り上げた名古屋の興行ですが、さる筋から聞こえてきた話によりますと、実況も言っていた場内の気温は、相当高かったとのこと。
お客さんが耐えられずに、途中で退席するのも、やむを得ないくらいのレベルだった、とのことでした。
X投稿では、出場した選手が半ば熱中症のような状態になっていた、というものもあり。
選手の健康管理、安全対策という面においても、問題です。

今時、ちょっと考えられません。昭和の時代ならともかくも...例えば寒いのが常の国から来た対戦相手と、それこそ世界のタイトルを賭けて闘う試合で、相手を不利にするために、なんて目論んで、ということが過去には実際にあったらしいですが。酷いというのか、情けないというのか。
どういう理由があるのかないのか。単に経費節減?いくらなんでもなあ、と思うお話でした。


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日曜深夜から朝方にかけては、DAZNのPPV、ライブ配信を夜通し頑張って見ました。
なんと、試合の合間に少しだけ居眠りした以外は、上手い具合に全試合を視聴出来ました。快挙です。
とはいえ、やっぱり全部、根詰めて見るというわけにはいきませんでしたが。


堤駿斗は、元五輪代表カイス・アシュファクに3回TKO勝ち。
初の海外リング、それもサウジアラビアというロケーションで、表情にも緊張が見えたような気がしましたが、杞憂でした。
初回から好調そうで、2回に入るとプレスかけて出て、上下に重いパンチを叩いていく。
自分から攻めて出る展開でありながら、アシュファクのパンチを丁寧に外す防御も良い。
2回にダウンを奪い、3回にも左フック。怯んでダックするアシュファクをなぎ倒す。追撃厳しくストップ。

考え得る中で、ベストに近い内容だったのではと思います。
会場の観衆も、世界中のDAZN視聴者も、堤駿斗というボクサーの存在を知らない向きが大半を占めていたことでしょう。
しかし、このパフォーマンスを見る人が見れば、その素質と、現状の実力がなかなかのものである、ということがわかるはずです。
すぐに世界がどうという話かどうかはともかく、その途上には確実にいる選手。
トップランクPBC、マッチルームのようなプロモーションが抱える、ホープ群の誰と比べても劣らない選手。
それを端的に示した、上々の世界デビューでした。


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メインのモーゼス・イタウマは、古豪ディリアン・ホワイトを初回TKO。
早々からシャープな左ストレート、右フックにボディブローを飛ばし、矢継ぎ早に打ちまくる。
ホワイト、右フックで倒れ、立ちましたがレフェリーが続行を許可しませんでした。妥当な裁定でした。

世界的に名のある選手と闘う段階に来たイタウマ、そのシリーズ初戦というべき試合でしたが、これ以上無い快勝でした。
さて、次はどのくらいの選手と闘っていくかな、というところでしたが、どうやら「旦那衆」はオレクサンドル・ウシク挑戦を盛り上げにかかっているような話ですね。
本人は至って冷静で「ジョシュ・パーカーやアギット・カバエルが挑むべき」なんてことも言ったらしいです。
もちろん、メディア向けに、ウシクとやるチャンスがあれば嬉しい、とも言ったようですが。

別の話では、ダニエル・デュボアが再起するなら、イタウマと組めば良い、という話もあるようですけど。
今のイタウマなら、充分やれそうな気もしますが、これもまたちょっと急ぎ過ぎ、という感じですね。

正直、少し前までの常識なら、13戦全勝くらいの戦績で、4団体統一の王者がいるヘビー級において、世界挑戦どうなんて話が出るなんて、あり得ないことでしたが...新しい時代の、違う方面からやってきたお偉いさんは、また発想が違うってことなんですかね。
色々と不安な気持ちにさせられる話です。
大きなお金を投じて、何でもやるで、という勢いがあるならば、まずは違う会社が抱える、同レベルのホープ同士を当てる、という話から始めてほしいし、そうあるべきだと思うんですが...。


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注目のニック・ボールvsサム・グッドマンは、グッドマン健闘も、ボール判定勝ち。スコアが意外に開いていた印象。
グッドマンはパンチ力こそないが、テクニックもメンタルもモラルも、世界上位クラスにある選手だということを証明した、という試合に見えました。
サウジの長官殿、Xでグッドマンを高く評価し、今後もサウジ興行に起用する、みたいな感じの投稿をした模様。
スーパーバンタムに戻すか、フェザーに留まるか、いずれにしても井上尚弥と絡む可能性が出てきた、のかもしれません。

フィリップ・フルゴビッチvsデビッド・アデレイ戦、フルゴビッチがグッドシェイプに見えて、なかなか良かったですが、アデレイも粘って、判定へ。
8回でしたか、フルゴビッチがダウンを奪ったあと、目を離せない激しいラリーがあり、目を引かれました。期待していた以上の試合でした。

レイモンド・フォードは安定感ある試合ぶりで、果敢にアタックしてくるアブラハム・ノバに判定勝ち。
内容も採点も、ノバの健闘を反映していましたが、同時にフォードの巧さ、スピードとセンスが見えた試合でもありました。