「条件次第」の一言が重い? 井岡一翔、次はエストラーダか中谷か





さて、次どうなる、という話で、年明け早々に一番具体的な話が出たのが、井岡一翔の次戦について。
WBOが、指名挑戦者の中谷潤人との対戦交渉を指示。
30日以内に合意せねば入札、とのこと。


で、こちらは、井岡にはWBC王者ファン・フランシスコ・エストラーダとの対戦希望があり、はてさて、という記事です。

井岡がずっとエストラーダ戦を熱望してきた、という記述がありますが...言えば、自分が挑む形ではなく、対等の立場(という体裁)と、相応の条件を得た上で、という但し書きを付ければ、その通りなんでしょう。
この記事にはあれやこれやと、頼まれたのか、頼まれもせんのに勝手に、なのかは知りませんが、その辺を上手いこと飾り付けて書いてあります。


でも、結局のところ先方からすれば、「条件次第」の一言が全てなのでしょう。
エストラーダ側にすれば、すぐに次、またローマン・ゴンサレスと試合するというわけにはいかず、他の候補となれば、という位置付けに、井岡一翔がいることは、ひとつの評価ではあります。
しかし、当然井岡を選ぶことで、先方も得られる限り、最大の利益を求めるわけです。

そうなると、日本でやるか、アメリカでやるか(さすがにメキシコなら断るでしょう)、どちらが興行の主体を握るにせよ...日本なら、従来の枠組みをさらに大きくする必要があります。
アメリカでやるなら、当然井岡の方に条件面の不足が生じるでしょうから、それを日本側のスポンサーなり、放送配信なりで埋められるか。
過去にも似たような事例はありましたが、井岡の周辺がそれをかなえられるものかどうか。
さらに、WBOの指定した期限内に、これらの条件を整えられるものか、ですね。


実現すればもちろん、好カードだとは思います。
ただ、両者が中谷潤人やジェシー・ロドリゲスといった新世代との対戦を、この記事中にもあるように「メリット」云々、という物差しで計ってしまう感覚は、何というのか「ボクシングっぽくない」ように思えます。
それこそ、古い人間の感覚でしかないのでしょうが、カッコ悪いなあ、と。
そういうの全部蹴散らした王者同士が、というならともかく、という。


そもそも、やるなら互いに、フライ級の頃、もっと若い内にやっとかなあかん試合やったでしょうよ、と。
一度やって、再戦がなかなか決まらずここまで来てしもうた、という話ならともかくも、一度もやってないんですから。
ただしその辺は、本人の意志に反して?だったのか、当時所属のジムが回避した、ってことなんでしょうし、今回やれるなら、その無念を晴らすための闘い、という見方も出来るでしょう。
それがもし、井岡一翔の宿願であった、と見るなら、大いに意味のある一戦ではありますね。


で、この記事だけ読むと、エストラーダ戦の方が有力、みたいな感じですが、中谷潤人戦をやらないという選択をすれば、それはそれで、色々言われることでしょう。
印象的にどうという話はどうでもいいとしても、この二択なら、遠いタイプはやっぱり避けるか、と思うところでもあり。

しかし、WBO王者が、WBA王者と引き分け、次にWBC王者と(タイトルを返上してまで)闘う、というのも、考えたら希なケースというか、非常に意欲的、アクティブな活動であるはずです。
実際、中谷戦を選択すれば、エストラーダと闘えそうな「情勢」は、変わってしまう可能性が高いでしょう。


さて、どちらと決まるものか...正直、現時点では読めません。
まあ、ひと月くらいで目鼻が付く(はず)の話ですが、どういう結果になりますか。はてさて、ですね。




中谷潤人については、井岡と闘えば、そして勝てば、国内的には、知名度もアップし、評価も高まるというものでしょうが...もし、エストラーダと井岡が闘うなら、中谷はその勝者との対戦を目指し、それまでに獲れるタイトル獲っておく、ということで良いのでは、という気もします。

井岡のように、結局は国内ベースで闘うのではなく、中谷には試合の規模や注目度により、日本とアメリカのリングを、その都度こだわりなく選択して闘うようなチャンピオンになってほしい。それは言えば、ファンの勝手な願望です。
しかし、中谷潤人以外に、それが出来そうなボクサーはそうそういない。ならば、彼ならではの「大成」の仕方を目指して欲しい。
もちろん、井岡と闘うことで得られるものは大きいでしょう。しかし、長い目で見れば、それを上回るものを、中谷潤人は掴めるボクサーである。
そんな風にも思っています。