田中恒成、再起三戦目は12月11日 南アのWBOランカーと
年末、ビッグマッチが相次いで決まる中、田中恒成の再起三戦目も決定。
12月11日、武田テバオーシャンアリーナにて、WBO5位、南アフリカのヤンガ・シッキボと対戦とのことです。
素質に恵まれた好選手が多く出ている南アフリカで、戦績も良い、WBOインター王者。
28歳というから、出来上がっている年齢だが衰えるという時期でも無い。
なかなか手強そう、と思うが、実際どうかと思って動画探したら、二試合ぱっと出てきました。
20年3月8日、南アはイーストロンドンの会場で、フィリピンのクリス・パウリノに7回KO勝ち。
小柄なサウスポー、パウリノに対し、長いリーチを生かして、遠い間合いで左回り。その上で、左ジャブリードから入る。
余裕のある間合いを作り、パウリノが打ってくると、相打ち気味だったり、ぎりぎりまで引き込んでのカウンター。
そのタイミングは時に、ちょっと無理を感じるくらい。
距離を防御の軸に置く型で、外す勘自体は抜群というでもないか。
身体は柔軟ではなく、むしろ硬い感じ。長いストレートパンチを打っていく。
足捌きはあまりなく、アウトボクサーの距離を持つパンチャー、という印象。
長い距離でペース掌握、来たら合わせ、迎え撃ち、という流れを掴んで優勢。
上体を振って外し、右ストレートをボディへ送り、左フックから右ストレートなどを決める。
6回、ラビットパンチでパウリノから減点。再開直後、シッキボの右ストレート、左フックフォローでパウリノ、ダウン。
7回、パウリノのワンツーに対し、シッキボ、右ストレートカウンター。「タイミング合わせ」をした上で狙っていたか。
まともに入ってパウリノ、ダウン。レフェリーがノーカウントで止める。痛烈なKOシーン。
こちらは21年4月24日、ジェラルド・パクラル、でいいんですかね。12回判定勝ち。
DailyMotionです。途中、何度も画像が止まります。
右構え同士、パクラルの踏み込みが良い。ボディを狙ってくる。
シッキボ、右ストレート伸ばし、右アッパー狙うが、パクラルの左フック合わされる。
3回、2分過ぎにパクラルの右ボディが、シッキボの背中の方から入る。シッキボ膝をつく。キドニー・ブローと判定され、ノーダウン。
しかしロープ際で斜に構える、のを通り越して半分以上背中を見せているのも、如何なものか。
この後、シッキボは突き放そうとし、パクラルが出てボディ狙い強振、という流れ。
シッキボ、間合いがあるときは外せるが、間を詰められるとカード頼り、悪い姿勢で受け身になるときがある。ここは弱味か。
中盤、シッキボの左ジャブが良く出ていたが、8回、パクラルの左右左とボディ打ちが続き、そのうち右がまた背中に。シッキボまた膝をつく。
終盤はパクラルが右ボディを打ちにくくなり、シッキボはジャブとカウンター中心の安全策。
最終回、パクラルがタックル決めてシッキボを倒す。
判定はシッキボの3-0。キドニー・ブローの影響もあったが、それがなくても苦しいところ、粗も見えた試合。
全体の印象としては、南アによくいる好選手ではあるが、超一級品のホープ、というには少し不足あり、か。
スタイルとしてはアウトボクサー体型だが、実際はパンチャー寄りの「作り」か。
長距離では攻防共に良さがある。ただ、詰めた間合いではいろいろ、攻め口はありそう。
身体は柔軟性はないが、細身のわりに強靱な感じ。しかし揉み合いや、ボディ狙われたときの、受け身の姿勢が悪く、また簡単に膝をついたりもする。
パクラル戦のみならず、快勝だったパウリノ戦でも、同様の場面がありました。
田中恒成にとり、距離の克服はひとつの壁でしょうが、縦横無尽にスピード豊かな攻めが出来れば、攻略は充分可能に見えます。
もしジャブで距離を決められてしまったら、難しい展開になるかもしれませんから、序盤から気持ちよく間合いを取らせず、すぐに上下に散らした攻めなどで、攻め込みたいところです。
あと、右ボディ打つときは気をつけた方がいいかもしれません(笑)。
しかし、4階級制覇を目指す田中にとり、無冠戦としては当然、かなり上位の選手です。
南アからランカーを招聘というのは、正直言って想像していませんでしたし、この辺は本人及び陣営の強い意欲を感じもします。
翌々日には井上尚弥の試合を見に行くため、この日の名古屋行きは厳しいですが...また、何らかの形で、ライブ配信してもらいたいものですね。
セミは畑中建人も出ますし、中部ボクシングの年末を飾る、楽しみな興行だと言えそうです。