距離の差を生かし切れる強み 矢吹正道、チャコンを11回ストップ
ということで土曜日にABEMAで名古屋の試合、日曜早朝は英国ロンドンからと、ライブ配信立て続け。
楽しい週末となりましたが、まずは土曜日の感想文。
IBFの1位決定戦か2位決定戦か、ちょっとあやふやな?矢吹正道vsロナルド・チャコンは、矢吹が粘るチャコンを11回にストップしました。
初回、両者ジャブを突いてスタート。右相打ちのタイミングで、チャコンがヒット。
チャコン、プレスかけて出る。右ボディから左フック上に返し。積極的に攻める。
しかし矢吹も早々に「合わせ」の間を掴む。遠目の間合いから逆ワンツー、左ボディ。
さらに矢吹、スリーパンチを二度。チャコンも左フック返す。矢吹。
なかなか濃密な攻防の3分間。未知数と言われていたチャコンの実力が、確かなものだとわかりました。
しかし、矢吹は自身のリーチを生かした間合いを掴み、リードしていきます。
2回、両者右クロス見せる。手数ではチャコンだが、矢吹のジャブも良い。やや矢吹か。
3回、チャコンの右を外して返す矢吹のジャブが冴える。矢吹。
4回、矢吹少し叩きたいという感じ。右ダイレクトクロス合わせに行く。
チャコン、右ボディ。圧力緩む様子は無い。しかし矢吹が遠目から飛び込んで逆ワンツー。矢吹。
5回、ジャブ一度相打ち。矢吹がジャブ、同じ間合いで左ボディを差し込む。
チャコンの右クロスが背中の方から飛ぶが、かすめる程度。
チャコン怯まず攻めているが、矢吹のジャブとカウンターで、矢吹か。
6回、矢吹の左ボディでチャコンが後退。矢吹、スリーパンチで飛び込み、スリーの左で煽る。矢吹。
矢吹が遠目の間合いを確立し、チャコンがそれを崩せない。
チャコン、見るからにダメージ溜めている。
7回、矢吹がジャブ、左フック当てる。チャコン果敢に出るが、矢吹左ボディにワンツー、右クロスで打ち込む。
矢吹右カウンターかすめる。軽い右アッパーを連打に織り込み、右クロス、また右で追撃、チャコン耐えきれずダウン。
チャコン立ち、再開するが、終盤にまた右から連打、二度目のダウン。10-7矢吹。
8回、早々に矢吹が出る。ワンツー、右クロスに左アッパーが上へ下へと伸びる。
チャコン左フック返すが、ワンツー食って、フォローされ三度目のダウン。
チャコン、カウント聞き終えても両グローブを上げないが、レフェリーは続行させる。
矢吹なおも攻め、左ボディでチャコンを止めるが、チャコン果敢に打ち返し抵抗。
ならばと一旦、ジャブを突いて「作り直す」ボクシング。仕留められなかったが、冷静。10-8矢吹。
9、10回、矢吹はリーチを生かしてジャブを正確に当てる。時折左ボディ、右ストレートの好打も。
しかし仕留めにかかる、という風では無い。冷静にペース配分をしている、と見えたが、試合後のコメントでは拳を痛めたとのことで、それもあってのことだった模様。
しかしそれでも、しっかりジャブを決め、正確な後続打に繋げているのだから、何も不足なし。
対するチャコンはダメージ蓄積、疲れを抱え、ぎりぎりの状態。矢吹のジャブカウンターで膝をついたのを含め、この6分間でスリップダウンを3度。
11回、矢吹は良い間合いで左アッパー、左ジャブ上下、右クロスに左フックカウンターと、次々にヒット重ねる。
チャコンそれでも倦まずに出ようとしていたが、矢吹の右から連打で追撃されると、レフェリーがストップ。TKOとなりました。
チャコンの実力は肩書き通りと言って良い、なかなかのもので、果敢に攻め続ける心身のタフネスで、矢吹に終始、楽をさせませんでした。
しかし矢吹が、自らの体格、リーチを生かし、冷静に試合を運んで闘える良さ、安定感を見せてリードし、中盤にヤマを作り、フィニッシュは終盤にずれこんだものの、きっちりストップ勝ちで締めるという、ほぼケチの付けようが無い形で勝利しました。
矢吹はそのイメージと多少違う?かもしれませんが、こういうボクサータイプとしての振る舞いが出来て、その型でも、けっこう据わりが良いというか。
過去の試合でも、大内淳雅のようなレベルの相手に、距離の構築第一という試合運びをして、クリアに勝っているし、こういう良さ、強みを持っている選手です。
拳の負傷や減量は変わらず心配ではありますが、まずはランカーに二連勝と、再起路線としては不足の無い結果だと言えるでしょう。
名古屋の白鳥も、見たところなかなか盛況で良い感じでしたし、ABEMA配信による注目度も相まって、今後が拓かれるとしたら、やはり期待が高まりますね。
ターゲットはIBF王者、シベナティ・ノンチンガとのことですが、ABEMAの実況は挑戦確定と言っていたものの、他にもイリミネーションバウトがあるらしく、その勝者が王者と闘い、矢吹はその次に、ということらしいですね。
まあ確かに「確定」ではあるのでしょうが、ちょっと先の話になりそうです。拳の治療には良いのかもしれませんが。
本人のコンディションを優先するなら、やっぱりフライ級でやった方が、とは変わらず思いますが、様々な算段、そして本人の勝算と覚悟がこのクラスにある、ということなら、それは仕方ないことでもあるのでしょう...か。
しかし改めて、想定しうるなかで、ベストに近い内容と結果だったと思います。
相手の実力もなかなかのレベルだったことを含めて、良い試合を見ることが出来ました。