「キャリアの折り返し」という言葉の凄さ 井上尚弥、マロニー戦に向け会見




昨日、井上尚弥が国内メディア向けに会見。オンラインで行われたとのこと。
この辺は万全に、ということでしょうか。
以前も、試合が近づいたら記者との接触を避け、マスクを着用し、とインフルエンザや風邪予防に厳しい様子が伝えられたことがありましたね。

コメントは、相変わらず冷静、的確そのもの。
ブランクの懸念、ジェイソン・マロニーの戦力、無観客試合の想定と、しっかり考えているようです。


ブランクに関しては、拳の負傷ですでに経験済みではあります。

マロニーに関しては、身体を寄せて連打してくるときの防御が案外甘いように見え、あの調子で井上に対したのでは、とてもじゃないが保たない、と見えます。
基本、動いて当てて外して、という感じで来るんでしょう。その場合、均衡、或いは膠着、という展開もあり得るかも知れませんが。

無観客の影響については、正直読めないですね。
少なくともプロ転向以降、閑散とした会場での試合というのは、経験したことがないはずです。


しかし、昨年負った眼窩底骨折の治癒なども含め、結果として間が空いたことは良かった、という声もありますし(ちょっと空きすぎですが)、相手の研究、対策を練り、二週間の滞在にも上手く適応出来れば、心配は要らないでしょう。
本来、コンテンダーとしてはかなりのレベルにある相手だと思いますが、それでもそう思えるのが、井上尚弥の凄さです。

そして、凄い、と言えば、記事にも出ているように、ここまで偉業を重ねてきた8年のプロキャリアを「第一章」とし、この試合からが「第二章」「折り返し」と表現していることですね。
普通のボクサーの口からはなかなか出せない台詞です。すでにして充分、満足いって不思議のないことを、あれこれと実現しているはずなのに。
この「欲」というのか「飢え」というのか、いずれにせよ、井上尚弥の心の構えは、これまでと変わっていないみたいですね。



次の日曜、9月13日お昼にWOWOWで生中継予定だったタイソン、ジョーンズの枠に、井上の特集番組がすっぽり収まっていますが、おそらくこれまで同様、11月1日のお昼前後に生中継、という運びになることでしょう。
フジテレビは当日夜、録画放送、という、これも過去の例にならうのでしょうね。

唯一、他団体のタイトルホルダーとの統一戦でなくなってしまったのが残念ではありますが、この状況下では難しい、仕方ないことかとも思います。
その中、考え得る中では最上位の相手と組まれたのだから、あとはこれまで通り、その実力を存分に見せてもらいたいですね。
何にせよ、やっと決まってくれました。大いに楽しみです。



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ということで、本日の一曲。
篠原太郎「時計じかけの世界」。