熱戦増加傾向にあり、という印象 今頃全日本新人王戦雑感



ながらく更新が滞ってしまいました。
年末連続観戦予定のためもあり、ちょいと忙しかったのもありますが、
例えば全日本新人王だとか、いろいろ気になる試合とか、CSやネット動画で見る、
そのくらいの暇は充分あったんですが、何となくキーボードに手が行かず。
ひょっとしたらこれ「長谷川ロス」なのかなあ、とぼんやり思ったりもしました。

しかし、ええ歳こいてそんなことばかりも言っていられず、言うてる間に
年末上京観戦ツアーも目の前に迫ってきました。
とりあえずは一番最近見た全日本新人王についての感想をざっと書いて、
あとは年末のタイトルマッチラッシュについて、おいおいやっていきます。

年末観戦は30日有明、31日大田区に行きます。
京都での小國以載世界戦だけは、後ろ髪引かれる思いではあるのですが...。


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ということで今頃ですが全日本新人王決定戦。こちらに詳しい記事が出てます。
簡単に、目についたところを。


ミニマム級は、身体のパワーでは富岡達也でしたが、西の富田大樹が3回から足を使い
ジャブを増やした切り替えが奏功した感じでした。


ライトフライ級は試合内容よりも、G+実況解説の無茶苦茶さが印象的。
目の前でやってる試合で、何が起きているのか見えてないんか...と。
蟹江ジムの戸谷彰宏、パワーに欠けるがインファイトで正確なヒットを重ね勝利。
このジムはちょいちょい、新人王決勝に好選手を出してきます。指導者が良いんでしょうね。


フライ級の注目対決は、終わってみればボクシングへの習熟度の違いが出た、ということか。
まだ18歳だという、サウスポー中谷潤人の、若さに似合わず練れた感じと、
当て勘とパワーに頼った八方破れの矢吹正道の攻防は、ラフだけどスリル溢れるものでした。


Sフライはサウスポー福永亮次の左ストレートが当たる位置に、
藤本耕太が自分から寄っていく繰り返しで、見ていて奇異にさえ思いました。
対サウスポー対策を誤った選手と陣営を見たことは数あれど、これほど酷いのは珍しい。
普通に見て、そういう印象でした。私にはわからない意図があったのかもしれませんが。
藤本の身体の切れやスピードを見ると、充分勝てる相手だったと思いましたが。


バンタムは西日本ではMVPだった城後響が、正確なヒットを取るも
パワーと手数で押す新島聖人に二度ダウンされ、4回にストップ負けでした。
2回の攻防などは、再三好機と危機が入れ替わるスリリングな展開。
城後は再三あった好機に、逆に好打を浴びてそれを手放したのが痛かったです。
詰めの甘さ、パワー不足も僅かに感じました。


Sバンタムは当てる巧さ、外す巧さでは上だったと見えた松本竜也を、
サウスポーの岡本文太が際どく攻略。若干攻勢で上回ったか。
松本は受け身になりすぎた時間があり、それが響いた。


フェザーは専門誌などでも取り上げられていた注目の木村吉光が
スピード豊かに攻め込むも、2回に真っ正面から行くところに澤井剛志の左でダウン。
それ以外の回は速さで上回り、サイドに出て、ボディも攻めて押さえたが、
時々正面から行ってしまう場面もあり。
フライ級の矢吹正道同様、素質はあるがまだこなれていない。良い素材ではありそう。


フェザー級はサウスポー対決、ダウン応酬だったが、より深いダメージを与えた
粟田祐之が、最終回に上田隆司をリングエプロンに叩き出す派手なシーンもあり。
体格に恵まれた両者だが、パワーの差で粟田。


ライト級、スイッチヒッター?の石井龍輝が、小田翔夢の強打に対し、
当ててはクリンチ、という展開。3回、石井のヒットが4発あり、
そこで小田がマウスピースを落とすと、石井がレフェリーにアピール。
しかし誰も試合を止めていないので、小田が右から連打、ダウンを奪う。
これで心身ともに動揺した?石井に、小田が右アッパーを出鼻に叩いて4回KO。

この3回のシーンは本当に驚いたし、色々考えさせられました。
石井にしてみたら、アマチュア時代の感覚そのままの「スポーツマンシップ」だったのでしょうが、
私のような古い人間には「そこ、もう一発打つチャンスやのに」「誰も試合止めてないのに、
何やっとんの」としか映らないものでした。
なんというか、時代は変わってるんやなぁ、というか...。
これも、いつ頃ボクシングを見始めて、どんな試合を見聞きしてきているか、という部分で
だいぶ受け止め方が違う話なのかもしれませんが。



Sライト級は吉開右京がシャープな右を連発し、最後は左フックで大野俊人を3回KO。
大野は驚異的な逆転劇で勝ち上がってきた猛ファイターでしたが、
全日本の決勝では、逆転勝利はかないませんでした。
吉開はこのクラスにおいては、素晴らしい切れ味を持つ好選手でした。今後に期待です。


ウェルターとミドルは、それまでのクラスと比べると、若干スピードや切れが落ちる。
豊島亮太とあぐーマサルは、打ち合いの中でより相手を見て闘えた方が勝った、という印象でした。


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日本新人王戦は、力を入れて見るきっかけひとつで、見始めると止まらない、
予選の段階から誰それを追いかけて、なんて思ってしまうと一巻の終わり、という感じですが、
ここ数年、全体的に好試合、熱戦、劇的な展開の試合が多くなっているような気がします。
今回も例年通りの長丁場ながら、生中継を見ていてもあっという間に時が過ぎてしまいました。


反面、階級にもよりますが、この試合の勝者が日本ランキング下位に入る、というのは
如何なものなのかな、と思うのも事実です。

もう数十年前、協会からの要請をコミッションが受け容れて、
優勝者を自動的に日本10位(今は15位)にする、という申し合わせが出来たのだそうです。
しかし、JBCルールに明文化されているでもなく、当時とは色々、事情も出場資格も違うのだから、
何も全階級、判で押したようにランカーにすることもないだろう、と思いますね。