ということで行ってきました、WBCミニマム級タイトルマッチ、
イーグル京和×ロデル・マヨール戦。
この試合、誰に聞いても予想が難しいという声が多かったです。
イーグルの強さを知る人は、マヨールの力を量りきれず、
マヨールの強さを知る人は、イーグルとの比較に、さらに頭を悩ませる。
ちなみに私は、後者のクチでした(^^;)
イーグルはベーシックな幹の部分が徹底的に強く、対するマヨールは柔軟で多彩。
もし、イーグルが勝つなら「強さ勝ち」で、
マヨールが勝つならば「才能勝ち」だと思っていましたが、
じゃあどっちになるんやと問われると、全然予想がつかずでした。
ただ、ものすごい試合になるでしょーねー、と、そんなことしか言えませんでした。
結局、誰の思いも同じやね、という結論になるわけです、ハイ(^^;)
んで、試合は想像通りに、ものすごいものになりました。
しかし、後に振り返ると、序盤から両者とも、相手のパンチ力を感じたせいか、
互いにやや体勢が崩れてしまい、少々前のめりでラフな展開になりました。
で、その体勢の崩れをイーグルは立て直して闘えたのに対し、
マヨールはそれを最後まで立て直せなかったように思います。
それは2R以降、マヨールが先にクリーンヒットでイーグルをぐらつかせ、
あわよくばKOか、というチャンスを手にしたことも一因だったのでしょう。
マヨールは前のめり気味のまま、ラフな攻撃を繰り返し、あのイーグルに真っ向から攻め込んで
かなりのピンチに追い込むものの、倒すには至りません。
見ていて、ここで倒しきれず、しかも体力を浪費したことが、中盤から終盤にかけて、
絶対に響いてくると思いましたが、案の定でした。
しかし、普通ならマヨールが少々荒くても、ここで大概の選手なら倒れてるのですね。
が、イーグル京和はそうじゃなかった。
中盤以降の厳しい闘い、イーグルも相当苦しんでいましたが、高山勝成戦でも見せた、
迎え撃ちのボディアッパーが奏功し始め、終盤には鋭い右が再三ヒット。
最終回にはその両方で攻めてマヨールをダウンさせ、KO寸前まで追い込む。
文句なしの逆転勝ちで、終わってみればイーグルが「強さ勝ち」をしました。
タフな奴が最後には勝つ。そんな試合になりました。
マヨールは、イーグルに勝つには、まだ若かった。
イーグルは、恐るべき若者を堂々と迎え撃ち、見事に勝った。
簡単に言えばそんなところでしょうか。
しかし、どちらもそれぞれに強く、どちらもそれ故に苦しみ、
そしてどちらも、立派に闘い抜きました。
両者に拍手、です。結論はそれしかありません。
素晴らしい試合でした。
両者の今後に、ますます期待します。
...まあ、昨日の今日だけに(^^;)
「世間にはカメファミリーのバラエティショーじゃなくてこっちを見せたい」と
誰もが思う、ボクシングの魅力が凝縮された一戦でした。
ホールを去る観衆も、一様に高揚し、幸福そうに見えました。
やっぱ、ボクシングってエエね~。と、誰彼なく話し合えるような、そんな夜でありました(^^)v