その才能故に感じた不足 粟生隆寛引退表明




粟生隆寛が引退を表明したとのことです。

拙ブログの、数が限定されるカテゴリをひとつ割いているように、当時、日本の若手ボクサーの中でもっとも「大成」を期待された選手でした。
しかし...という言い方は、フェザー、ジュニアライトでWBCタイトルを制したボクサーに対して、適当ではないかもしれません。
実際、優れた才能の持ち主であったことは、誰もが認めるところだと思います。
そして、それ故にこちらが感じてしまった様々な不足が、彼を苦しめたというのもまた、事実かもしれません。


粟生に対して思うところは、2年前、結果としてラストファイトとなったガマリエル・ディアスとの再戦前に、記事にて書いています
そして、実際の試合は、残念ながら新たな未来を切り拓く、というものではなかったように見えました。
その後、試合が組まれなかった今日まで、苦しい日々を過ごしてきたのでしょう。

試合ごとに波が...というより、信じがたい「落差」を感じたことも再々でしたが、良いときの試合ぶりは、やはり並大抵の才能ではないな、と感じたものでした。
それもこれも含めて、忘れ難いボクサーでした。お疲れさまでした、と労いたい気持ちです。